赤ちゃんのうつぶせ寝が心配で寝れない時の対策

赤ちゃんうつ伏せ寝心配

SIDS(乳幼児突然死症候群)の発生予防において、うつぶせ寝防止は必須項目の一つとなっています。厚生労働省・SIDS家族の会など公式見解においても、うつぶせ寝は危険因子として含まれています。

SIDSの発生が一番多い月齢は4~6ヶ月です。生まれたばかりの新生児より、寝返りをし始める赤ちゃんの方が危険性が高まります。

しかし、うつぶせ寝が好きな赤ちゃんは数多くいます。少し目を離したら赤ちゃんがうつぶせ寝をしていることもあるほどです。赤ちゃんがうつぶせ寝が好きな理由としては母親のお腹の中にいたころに近い体勢なので、安心感を得られよく眠れるといわれています。

ママやパパからすると、いつに間にか赤ちゃんがうつ伏せになっているとヒヤッとしますよね。中には親が寝ているときに赤ちゃんがうつ伏せ寝になっていないかが心配で睡眠不足になってしまう人がいるほどです。

今回は、うつぶせ寝に対する対策とベビーセンサーの役割についてご説明します。

うつぶせ寝が危険な理由について

1988年~1990年にうつぶせ寝ブームが到来しました。うつぶせ寝の方が眠りが深く、頭の形が良くなるといわれていたからです。

ところが1992年アメリカ小児科学会より「うつぶせ寝がSIDSにおいて、有意性がある」と発表をしたため、仰向けに寝かせることが推奨されるようになりました。

 

SIDSや窒息の原因になる

うつぶせ寝は赤ちゃんにとって眠りが深くなる体勢です。深い眠りは呼吸中枢が未発達の赤ちゃんにとって、覚醒への障壁となる可能性があります。特に未熟児の赤ちゃんは5~15秒無呼吸状態となる周期性呼吸をするケースが多いです。

周期性呼吸は自然と治る呼吸運動ですが、時々周期性呼吸から何らかの原因で覚醒できないことがあります。そのため、SIDS発症原因の1つではないかと研究されています。

うつ伏せ寝はSIDSだけでなく窒息の危険性も上がります。クッションや柔らかい敷布団の上にうつぶせ寝で赤ちゃんが寝ると、柔らかい素材に顔がうずくまり、呼吸が取りにくくなります。赤ちゃんは鼻が高くないため、少し窪んだだけでも呼吸が難しいです。

また、呼吸時に排出された二酸化炭素が布団の上に滞留し、赤ちゃんの呼吸に悪影響を及ぼす懸念もあります。

うつぶせ寝による保育園の事故について

内閣府の調査によると2015年~2017年の間に保育の死亡事故が35件発生しています。そのうち睡眠中の事故は25件です。25件のうち11件はうつぶせ寝で寝ている赤ちゃんでした。

主な事故をピックアップしました。


・2018年12月26日 福島市の認可外保育園で1歳2ヶ月の男の子がうつぶせ寝でぐったりしている状態で発見。病院に搬送したが死亡が確認されました。


・2018年10月3日 東京都のベビールームで6ヶ月の男の子がお昼過ぎミルクを飲んだ後、容体が急変し病院に連れて行ったが間もなく死亡しました。


・2016年9月2日 東京都の認可外保育園で1歳の男の子が死亡したと通報がありました。目立った外傷はなく、寝かしつけ後亡くなったとのことです。


保育の死亡事故発生率は認可が0.00854%、認可外が0.03483%と認可外の方が高いですが、死亡事故が頻発しているわけではありません。

保育というサービス上での事故はマスコミ報道が過熱するため目立ちますが、うつぶせ寝を含めた睡眠中の事故は家庭の方が頻発しています。

うつぶせ寝事故への対策

うつぶせ寝はSIDSや窒息の観点からは推奨できない体勢ですが、うつぶせ寝が好きな赤ちゃんもいます。うつぶせ寝好きな赤ちゃんは何度仰向けに戻しても、すぐに寝返りをしてうつぶせ寝に戻ってしまいます。
万が一、うつぶせ寝になってしまっても、事故が起きる確率を減らす対策をピックアップしました。

1.クッションは置かず、硬めの布団で寝かす

柔らかいクッションは赤ちゃんが窒息する可能性があり、非常に危険です。また布団の素材も柔らかめより、硬めの素材の方がうつぶせ寝の状態でも息をしやすく、無呼吸状態を回避しやすいです。赤ちゃんの体重で沈み込まない硬さの素材を使用したほうがいいでしょう。


2.こまめに確認

一番安心できるのが人の目の呼吸確認です。仰向けに戻したいところですが、嫌がる赤ちゃんも多く、覚醒して泣き出してしまうかもしれません。呼吸に問題がないか、こまめにチェックすることが重要になります。


3.ベビーセンサーの導入

人の目で監視するのが一番安心できますが、赤ちゃんが寝ている間すべて監視することはできません。ベビーセンサーはセンサーによって赤ちゃんの動きや呼吸を監視して、人の目が行き届かない補助的機械として非常に役に立ちます。あくまでも補助的機械ですが、使用しているだけで心強くなることは間違いありません。


寝返り防止クッションは逆効果

寝返り自体をさせない「寝返り防止クッション」がネットショップで多く販売されています。「寝返り防止クッション」は赤ちゃんの両脇にクッション状の壁を作ることによって、寝返りをさせない設計をした寝具です。
当社では寝返りは赤ちゃんの正常な発育の上で必須行動だと認識しております。寝返りさせない行為は正常な発育を阻害する恐れがり、赤ちゃんに影響を及ぼしかねません。
また、クッションに顔や鼻を押し付けてしまい、窒息やSIDS発症の原因ともなりえます。できれば「寝返り防止クッション」は使用されないことを推奨します。

ベビーセンサーBaby Aiは呼吸をモニターし見守る機械

当社が販売しているベビーセンサーBaby Aiは呼吸運動をモニターし見守る製品です。呼吸数の低下や無呼吸状態を感知したら、パパやママにアラートでお知らせします。もし、うつぶせ寝をしている時の赤ちゃんが心配でしたら、一度ご検討してみてはいかがでしょうか。